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小泉元総理、細川元総理と福島へ

4年目の2015、3.11。私は小泉元総理、細川元総理とともに福島を訪問した。会津電力と私が運営委員をつとめる自然エネルギー推進会議が共催でシンポジウムを開催。小泉元総理が会津喜多方で講演されるのに同行したのだ。

福島の人さえ「まもなく春と思っていたのに、驚いた」という大雪だった。当初、郡山まで新幹線でそこから車移動の予定だったが、雪のために急遽予定変更。米沢まで行き、そこから雪の峠越えで喜多方になんとか到着した。

雪のため、来場者が減るのではと心配する地元主催者の心配をよそに小泉さんは元気だった。「やまとや」で喜多方ラーメンと焼きおにぎりをい食べながら「雪は縁起がいい。今は、雪で発電できる技術がある」このポジティブ思考がいい。

講演が始まる。1000人近い聴衆に語る。
「原発は安全、原発はコストが安い、原発はクリーンと専門家が説明してきた。これは全部、ウソだった」
「1978年のスリーマイル島、1986年のチェルノブイリ、そして福島。50年に三回も事故を起こしてきて安全と言えるわけがない」

原発再稼動についても発言されたが私が最も注目したのはこの言葉である。
「日本の原発は世界で一番、テロに弱い。世界の人は心配している。それでいて、再稼動。あきれますね」

日本の原発はどれも海辺にある。海上からの高速船によるテロの襲撃には全く無防備であると聞いた。韓国の原発のゲートには機関銃坐が備え付けられているのが現実なのである。

イスラム国、ISISも日本への警告を発している。原発を再稼動し、原発テロに遭遇したとき、「テロは想定外でした」「テロは定められた安全基準に含まれていませんでした」と九州電力や関西電力の経営陣は答えるのだろうか。

「少年よ大志を抱けというが、老年だって大志を抱いていい」
小泉総理の講演は、一貫してポジティブで、元気が出る。しかし、そのなかに、やはり大宰相として国を担ってきた人の視点がある。

「原発テロが起きたら、福島以上だ」と小泉元総理。
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原発再稼動へ前のめりの現政権。「あきれる」し、危機感を感じるのである。

負けない国「ベトナム」でのクリスマス休暇

クリスマス休暇をとって妻とベトナム、ハノイに行ってきました。

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2013年の夏、ニャチャンのリゾートで過ごすためにホーチミンで一泊。そのとき、戦争証跡博物館に初めて行った妻がアメリカ軍の使った戦車やヘリを見て「よく、こんな近代装備を持ったアメリカに負けなかったわね」とつぶやきました。通訳さんが「ベトナムは、モンゴルにも、中国にも、アメリカにも負けませんでした。周囲にたくさん生えている竹で戦ったのです」と言われました。

そのとき以来、「負けない国」ベトナムに興味を持ち、今年のクリスマスはベトナム、ハノイで過ごしました。

モンゴル帝国からは1257年、84年、88年と三度の侵攻を受けました。白藤江の戦いで潮の満ち干が大きいのを利用して勝利を得ました。底に杭を打ち、潮が引いたときにはモンゴルの船が引っかかってしまうようにしたのです。杭で動けなくなったモンゴル船は大越軍の標的となりました。日本の「神風」と異なり、自らの工夫で勝利したことに意味があります。

1979年の中越戦争では、鄧小平の「ベトナムを懲らしめる」発言や、「1週間で終わらせる」という軍の思惑とは異なり、長引きました。ベトナム戦争で培ったジャングルでの神出鬼没な戦術を駆使。「ジャングルを進軍していて目的地につくと知らぬ間に何人かいなくなっている」と中国軍を恐怖に陥れました。

ホーチミンの質素な住居。「赤いナポレオン」と呼ばれたボー・グエン・ザップ将軍が指揮をとったタンロン城跡にある地下司令部。「負けない戦い」をするベトナムから学ぶことは多いと感じました。

とはいうものの妻との旅行ですので十分楽しみました。ベトナムはフランスの植民地だったため、フランス料理が美味しかったです。宿泊先のソフィテル・レジェンド・メトロポール周辺は結婚記念の写真をとるカップルが多く、華やいでいました。

007の「トモロー・ネバー・ダイ」の舞台ともなった「ハロン湾」にも行きました。ただ、私個人としては「陸のハロン湾」と呼ばれるタムコックの方がお進めです。桂林に似た風景の中をゆっくりと川くだりが楽しめます。

ただ、昨年のクリスマス休暇を過ごしたタイ、バンコクとくらべると戦渦に何度もあっているハノイの寺院などは華やかさはありません。文化の繁栄をもたらすには「平和」が必要であることを実感したベトナムの休暇でした。

「大化の改新」から「平成の改新」へ・・奈良県高取町で講演

「斑鳩を旅するのなら、春よりも秋がいい」。奈良に行き、改めて「大化の改新」を考えました。

前田奈良県副知事と会談、その後ネット選挙をともに研究している縁で山本のぶあき県議会議員のセミナーで「大風呂敷経営」を講演させていただきました。この山本議員が、大化の改新の際、中臣鎌足が中大兄皇子に近づいたとされる蹴鞠の会が開かれた飛鳥寺のお近くのお生まれで、飛鳥寺や蘇我馬子の首塚などを案内してくださいました。

改めて「大化の改新を」を考えて見ます。蘇我氏の横暴に、叛旗を翻したのは聖徳太子が隋や唐に聖徳太子が送り込んだ留学生たち。彼らは、中国のように天皇を中心とした中央集権の律令制国家を創ろうという理想が明確にありました。

山本議員に「大化の改新の場所に生まれると、幼い頃から自分も歴史に爪あとを残したいと考えられたのではないのですか」とお聞きしました。私も関が原近くに生まれたので、「大いなる企て」をなす参謀になりたいと思ったからです。山本議員も、私と同じ思いで政治をなされているとの事でした。

大化の改新以後、何年もかけて、①公地公民 ②班田収授法 ③国郡制度 ④租庸調の税制 と、律令国家の礎を築いて行きます。大化の改新の実行者には、天皇中心の律令国家という明確なビジョンがあったのです。

民主党による政権交代がありましたが、それは自民への「アンチテーゼ」に過ぎず、日本をどう作り変えていくかという目標を理念のレベルで持っていなかったように思えます。維新の党やみんなの党の第三極も同様で、それが、国民が第三極にためらいを感じた原因であると思えます。

大化の改新のように、「日本をどうつくりかえていくか」。「平成の改新」が必要と一筆の墨絵のような飛鳥の風景をみて考えた一日でした。

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安倍総理の「迷言」と犬養毅総理の「名言」

 安倍首相が衆議院の予算委員会で「朝日新聞の捏造」だとか、「朝日新聞は安倍政権を倒すのが社是」だとか言ったとかが論争になっています。

 私は予算委員会の理事をしていましたが、正式な議事録をきちんとみるまで「信じられない」という気持ちです。そもそも、私の頃は予算委員が質問で特定企業の名を出すこさえ、理事会での慎重さが求められました。一国の総理が、しかも、マスコミの一社に対し、敵対的な発言をするなどということは私が予算委員会の理事をしていた8年前にはあってはならないことでした。

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公職選挙法は政治家の基本法・・うちわ、カレンダーの何が問題か

 政治家たちが公職選挙法の裏をかいて活動をする醜い姿が次々と明らかになっている。

 代表的な例として小渕議員を見る。観劇会の収支が大幅に食い違っていることに端を発し、小渕優子議員の地元でジャガイモ、顔写真入のワイン、カレンダーと次々と有権者に様々な物品が送られていた可能性が出てきた。

 おそらく官邸はここまで把握しており、早い時期の幕引きを図ったのだろう。国会で、次々と追及されていたら小渕議員をかばうような発言をしていたコメンテーターたちも手のひらを返すことが考えられるからだ。

 公職選挙法は公職たる国会議員、地方議員らを選出するルールを決めている。政治資金の出入を公開する政治資金規正法ともに「政治家の基本法」である。小渕優子議員の問題はこの基本法の「裏をかく」ことをよしとする政治文化を暗黙のうちに認めていたことにある。将来の首相候補ととまでいわれた政治家のなすべきことではない。

 公職選挙法は政治家や候補者が選挙区の人に寄付することを禁じている。お金や物など「財産上の利益」を代金や会費を受け取らずに贈れば「寄付」とみなされる。
 
 「財産上の利益」とな何か。花輪や香典、お歳暮、運動会・盆踊りなどの差し入れなどと条文や総務省のホームページでは示している。ちなみに総務省の見解を集めた「選挙関係実例判例集」では名入りの「うちわ」や「カレンダー」を選挙区内で贈ることはできないとしている。(1975年)

 松島議員のうちわは完全にアウトである。金額の多寡は関係ない。

 保守系候補者を中心に名入りカレンダーも野放し状態である。小渕氏だけでなく、秋田県の自民党衆議院議員三人もカレンダーを配っているが「会費制の会合で配布したもので問題ない」としている。これには裏がある。1万部刷ったら、1000部は会合で配布して法を繰りぬけ、残りの9000部はタダで配るのだ。

 小渕氏のジャガイモはどうか。これも法を抜け、裏をかく道はある。「献金者に献金額の範囲を超えない形でジャガイモを贈っている」といえば直ちに違法とされない。これも大量に仕入れ、一部を献金者にして残ったものを配布する。「腐らせるのももったいないから」との言い訳もできる。ワインも同じと思われる。ただ、こちらは「選挙区外の人に配布して、残ったものを・・」と弁明するであろう。

 わが師である松下幸之助は「政治家は尊敬されるべきである」と常々言っていた。これは政治家は尊敬されるべく厳しく自己自身を律すべきということを塾生に教えていたと思う。政治家が自己自身を正すことが根本で、それによって人心風俗が正されるというのである。

 うちわ、観劇会、カレンダー、ジャガイモ、ワイン。松島議員、小渕議員の今回の行為は政治家の基本法である「公職選挙法」の裏をかこうとした行為である。これでは国民が法律の裏をかいて恥じなくなってしまう。尊敬できない今の政治家たちの最大の問題は、ここにある。